縦書きで書く
縦書きで書ける執筆アプリ比較
App Storeで「縦書き」と探すと、縦式、TATEditor、TatePadが上位に並びます。3本とも文字を縦に並べたまま書けるエディタで、違いが大きいのは使える端末とPDFの書き出し方です。
編集画面が縦書きになる3本
縦書きで書けるといっても、アプリによって作りが二通りあります。縦式、TatePad、TATEditorは編集画面そのものが縦書きで、打った文字がそのまま縦に並びます。Novel AirlineやNOVEWRITEは横書きで打ち、縦書きのプレビューで仕上がりを確かめる作りです。原稿用紙のマス目や行の送りを見ながら言葉を選びたいなら、編集画面が縦書きの3本から選んでください。
3本の違いがいちばん出るのは使える端末です。縦式はiPhoneとiPadだけ。TatePadはそこにMacが加わります。TATEditorはブラウザやAndroidでも書けて、無料のアカウントを作れば端末どうしで原稿が同期します。AndroidのスマホやWindowsのパソコンと行き来するなら、3本の中ではTATEditorになります。
縦式
App Storeの評価は4万件を超え、ここで比べるアプリの中で飛び抜けて多い数です。縦書きのまま編集でき、ルビや傍点、縦中横、見出し、改ページは青空文庫の書き方で入れます。全角スペースや段落頭の字下げ、閉じかっこを補ってくれる入力の手助けがあり、長い原稿はアウトラインモードと目次で行き来します。フォントを足したり、挿絵を入れたりもできます。外付けキーボードのショートカットが多いので、iPadにキーボードをつないで書く人にも向いています。
原稿はプレーンテキスト(UTF-8かShift JIS)で保存され、iCloud Driveにも置けます。PDFは原稿用紙のほか、新書判や四六判などの本の形でも書き出せます。
使えるのはiPhoneとiPadだけで、公式のFAQにはAndroid版とWindows版の予定はないと書かれています。iOS・iPadOS 26.5以降が必要なため、そこまでアップデートできない古い端末では使えません。画面に出る文字数は空白と改行を含んだ数で、詳しい数は「テキスト情報」で確かめます。
広告が出ます。広告を消すのは800円で、機能を足すアップグレード(300円と600円)や飾り線などの装飾(150〜300円)も買い切りで別に売られています。
TatePad
iPhone・iPadに加えて、Mac App Store版(macOS 14以降)がある縦書きエディタです。全角スペースへの変換があり、PDFは用紙・文字数・余白を決めて1〜3段組で書き出せます。iCloud DriveやDropboxにある文章を読み込め、全部のデータをZIPにまとめて書き出すこともできます。バックアップは端末の中に取ります。
端末どうしで原稿を同期できるかどうかは、公式サイトにもApp Storeの説明にも書かれていません。iPhoneで書いた続きをMacで開きたい人は、入れてから一度試して決めてください。Google Playでは見つかりません。
広告が出ます。有料のTatePadプレミアムは800円ですが、買うと何が変わるのかは公式の案内からはわかりませんでした。文字数付きのメモ帳「文字数メモ」も同じDRIP PRODUCTSが作っています。
TATEditor
縦書きのまま、段組やページの見た目を保って編集できる「印刷レイアウト」が特徴です。紙に刷ったときのページを見ながら書き進められます。
ブラウザ、iPhone・iPad、Android、VS Codeの拡張で使え、無料のアカウントを作ればこれらの間で原稿が同期します。Mac用の別アプリもありますが、アカウントでの同期は開発予定とされています。Windowsのパソコンではブラウザで書けます。
ルビ・傍点・縦中横、リアルタイムの文字数、話と章の管理、作品やテキストごとのメモがあり、検索と置換は正規表現も使えます。テキストの一括書き出しと読み込み、自動バックアップもあります。
アプリ内課金がなく、App Storeのプライバシー表示にも広告に関する項目はありません。お金をかけずに縦書きで書きたいなら、最初に試してよい一本です。
原稿用紙や本の形でPDFにする
公募に出す原稿や同人誌の本文を縦書きで仕上げるなら、PDFの書き出しで差が出ます。
原稿用紙の形で出したいなら縦式です。A4の原稿用紙のほか、A4・A5・A6・B5・B6、新書判、四六判、8ページの折り本の形に組めて、画像としても書き出せます。
段組で冊子のように組むなら、TatePadとTATEditorです。TatePadは用紙・文字数・余白を決めて1〜3段組に、TATEditorは段組にノンブル(ページ番号)と柱を付けて書き出します。TatePadと同じ開発元の文字数メモも、横書きと縦書きのPDFを1〜3段組で出せます。
原稿用紙で何枚になるかは、このサイトの文字数カウントに本文を貼ると、20字×20行に並べた枚数で確かめられます。400字詰めの換算と実際の枚数がずれる理由は原稿の文字数の数え方にまとめています。応募の書式に合っているかは、書き出したPDFを開いて最後に確かめてください。
横書きで書いて縦書きで確かめるアプリ
登場人物やプロットの管理もアプリの中でしたいなら、横書きで書いて縦書きのプレビューで確かめるアプリも候補になります。Novel Airlineは一段・二段の縦書きプレビューに加えて、プロットボードや登場人物をまとめる「キャストルーム」があり、表紙と奥付まで作れます。PDFの書き出しは月額180円のFirst Classの機能です。NOVEWRITEは縦書きプレビューのほか、小説家になろうやカクヨムなど投稿サイトごとのルビの形式で書けます。Nolaの縦書き風の表示はNolaプレミアムの機能で、PC版でしか使えません。
この3本や文字数を見ながら書くアプリの違いは、小説・原稿を書く執筆アプリ7選で比べています。
縦書きにこだわらず横書きで書く人には、このサイトのお原稿かきかきもあります。縦書きの機能はありませんが、見出しを除いた本文と選んだ範囲の文字数がいつも画面に出て、iPhone・iPad・Macの間は自分のiCloud Driveで同期します。iPadとMacでは2画面で設定メモと本文を並べられます。
5本の比較表
| アプリ | 使える端末 | 縦書き | ルビ・傍点 | PDFの書き出し | 端末間の同期 | 広告と料金 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| iPhone・iPad(iOS・iPadOS 26.5以降) | 縦書きで編集 | ルビ・傍点・縦中横(青空文庫の書き方) | 原稿用紙、A4・A5・A6・B5・B6、新書判、四六判、折り本 | iCloud Driveにファイルを保存 | 広告あり。広告削除800円、機能の追加300円・600円 | |
| iPhone・iPad・Mac | 縦書きで編集 | 確認できず | 用紙・文字数・余白を設定、1〜3段組 | 記載なし | 広告あり。プレミアム800円 | |
| ブラウザ・iPhone・iPad・Android・Mac | 縦書きで編集(ページ表示のまま) | ルビ・傍点・縦中横 | 段組、ノンブル、柱 | 無料のアカウントで同期(Mac版は予定) | 広告なし。アプリ内課金なし | |
| iPhone・iPad・Mac(M1以降) | プレビュー(一段・二段) | ルビ・傍点 | 有料(First Class) | クラウドバックアップ(有料) | 広告あり。First Class月額180円 | |
| iPhone・iPad・Mac(M1以降)・Android・ブラウザ | プレビュー | ルビ・傍点(投稿サイトの形式) | テキストで書き出し | 有料 | 広告あり。月額250円から、広告解除600円 |
比較の方法と対象
この比較は、お原稿かきかきの開発元であるmamama, inc.がまとめました。取り上げたのは、日本のApp Storeで「縦書き」「原稿用紙」「小説 エディタ」「小説 書く」などの語で探したときに上位に出てきたアプリです。
料金・対応端末・広告は日本のApp Storeの商品ページ(アプリ内課金、互換性、プライバシー表示)で、機能はApp Storeの説明文と各社の公式サイト・ヘルプで見ました。Android版は公式の案内とGoogle Playで探しました。各アプリの情報は2026年9月28日、お原稿かきかきの情報は2026年9月29日に確認したもので、価格は日本向けの表示です。
主な出典:各アプリの日本App Storeの商品ページ、縦式のヘルプとFAQ(gidget.cocolog-nifty.com/tateshiki1966/)、TatePadの公式サイト(tatepad.app)、TATEditorの公式サイトとヘルプ(tateditor.app)、Novel Airlineの公式サイト(novel-airline.com)、NOVEWRITEの公式サイト(novewrite.tech)、Nolaの公式サイト(nola-novel.com)とヘルプ。